SMAPと関係ないけど:日大アメフト反則タックル事件について

SNSはやらないと決めていた私がブログを始めたのは、あれだけジャニーズの隆盛に貢献して後輩くんたちにも常に暖かいサポートをしていたSMAPが、事務所からあんな酷い扱いを受けたことが許せなかったから。

SMAPの消滅はグローバルなスケールの政治や経済の動きの中では比較的小さなことかもしれないけど、あまりにも理不尽な形でジャニ事務所によってSMAPが跡形もなく解体されてしまう、それを許すということは私たちが今生きている社会、特に日本の芸能界に存在したSMAPに表象される小さな良心を潰すことだと思った。悠久な歴史の中ではちっぽけな事件かもしれないけど、SMAPが大きな権力によって潰されてしまうのを許すことは、これからの日本社会の夢や希望を潰すことだとも思えた。
ファンによるSMAPへの支援、クラウドファンディングによる広告、署名、「世界に一つだけの花」購買運動に関わることで一人一人のファンの力は寡少でも集まればそれなりに影響力を行使できることも学んだ。
「世論」の後押しが少しではあっても「一旦解散という形を取った」SMAPのための追い風になることも知った。

だから、今回はSMAPとほぼ無関係だけど、日大アメフト部反則タックルの件について「世論」の一部として後押しするために投稿したい。

実はついさっき、関東学生連盟の規律委員会が「反則は監督とコーチの指示」と認定する方針を固めた旨を共同通信がネットで報道していました。
宮川選手がパスし終わって気を抜いている選手をホイッスルが鳴ったあとで激しいタックルをした、というのは通常では考えられないくらい酷い反則です。私は宮川さんは卑劣な行為をしたと思いますし、それに対して責任を取るべきだと思う。本人も非を認めている。しかし、そこまで追い詰めたのは内田監督。内田さんは以前から「宮川なんかはやる気があるか分からないので試合に出さない。辞めていい」と言っていたそうで、日本代表辞退も指示。

つまり内田監督は宮川選手に対して「干す」「虐める」などして一発奮起させる、という手段を使っていた(NHKクローズアップ現代)。今回の場合はそうやってプレッシャーをかけて追い込むことによって、秋の試合で日大が勝ちやすくなるように、試合ではキーパーソンである相手方のクウォーター・バック(QB)に怪我を負わせる役割を宮川さんに振った。

宮川の試合中最初の二度の反則タックルも叱るどころか、内田監督や井上コーチは「よくやった」という態度だったし、宮川選手はプレッシャーと焦りで冷静な判断ができなくなっている状態だったと考えられる。しかも人生経験のない若干20歳。そして三度目のタックルを実行。相手は全治3週間の怪我を負う。

内田さんは人事や就職の分野で大きな権限を持っており、田中理事長に次いで日大ではナンバー2の実権を持っていたこともあり、宮川さんが監督に逆らったら自分のアメフトでの選手生命が事実上断たれるだけでなく、就職も難しくなるかもしれないという大きな不安もあり、かいつまんでいえば暗黙の脅迫を受けていたとも言えるでしょう。

内田監督は「潰す」と言ったのは「怪我をさせろ」と言う意味ではなかったと仰っていますが、文春が手に入れたテープでは宮川さんの反則プレーを褒めるようなことを言っています。

尚、文春入手の録音された囲み取材で「以前、関学も汚いことをやった」のように発言されていますが、それはおそらく2007年春の関学大と日大の定期戦で、エースのQB、山城選手が関学のディフェンダーの激しいタックルを受けて首と左腕を結ぶ神経が2本抜け落ちるという大怪我を負い救急車で搬送、入院というアクシデントのことを言っている。山城さんはその後大学在学時試合に出ることもできず、壮絶なリハビリを経てやっと復帰していますが、山城選手の件は試合中に起こった不幸なアクシデントで、卑劣な反則行為までしてわざと怪我をさせたわけではないのです。

日大学長の会見も聞いていましたが、学長さんは内田井上監督コーチと宮川さんの間にコミュニケーションがうまくとれていなかったのが今回の事件を引き起こしてしまった理由だと言いたいよう。
そうではなくて、宮川さんは内田井上両者の言わんとするところを正確に理解して、命令に従った。だから内田さん、井上さんから試合中も試合後も「よくやった」とねぎらわれている。

学長さんの回答をじっくり聞いていると、学長さんは宮川さんは「真面目な」学生で、言われたことを真面目に実行したところに問題があるとも言っている。つまり、学長さんは内田さんが「怪我をさせろ」と命令したことを認識しており、宮川さんはその命令を「真面目に聞くべきではなかった」と言っている。こんなばかげた理屈はない。通常の場合であれば監督やコーチの指示に従うのが選手の義務です。「真面目に実行するべきでない」指示は監督が出すべきではない。

日大という大きな大学の学長をなさっているような方がこのようなわけのわからないことを公の場で仰ったということはちょっと信じられないですね。

宮川さんが卑劣な行為をした事実は変えようがありませんが、会見での態度は(有能な弁護士さんのアシストがあったことも幸いしたのでしょうが)大変よかったと思います。「ホイッスルが鳴っていたのに気がついていた」とご自分で認められたことで罪は重くなるでしょうが、嘘をついて罪を軽くする手段を取らず真実を話されたのは偉いと思います。今後、今回の件で起訴されることになれば、裁判中、また判決が出た後も苦労されるかもしれません。だけど、罪を贖った後、非を認めて正しいことをした自分に誇りを持って生きていけるんじゃないかな。

ブログの趣旨からちょっと脱線しましたが、SMAP関連でも書きたいことはいくつかありますので、頑張って近日中に投稿します。

追伸:日大の学長さん、関東学生連盟や第三者委員会に調査・判断を委ねると言いながら、結局は宮川くんが監督の意図と違うことをした、あるいは「真面目に」監督の言うことを聞くべきではなかった、宮川くんが判断ミスをしたと言い、内田さんや宮川さんときちんと話もしていないのに宮川くんを一方的に非難している。つまり学長にとって内田さんは大事なお仲間で、学長さんは中立性さえ保っていない。父母会や日大アメフト部の現役部員の方たちが声をあげようとしているのは学長さんや広報部も含めて日大本部側に誰一人として宮川さんの話を先入観なしに聞いて判断しようとする人がいないからでしょう。

それにしても学長さん、歯学部出身とはいえ学者さんでしょうに、事実関係を調査もしないで不用意な発言を公になさるというのは、かなり頭がお悪いようで。

Yumey

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です