生理用品が買えないお金のない女の子のために(その2)

お金はないのはキツイ。だけどいろんな人や行政や団体に積極的に働きかけることでなんとかサバイブすることはできる。病気や障がいがあれば生活保護を貰える可能性が高くなる。

私は以前、老後健康を失ってお金もあんまりなくなったらどうしよう?って考えていた時期がありますが、私の結論は「精神的に鬱や精神病の問題がなければ」身体の病気は対処することができる、ということ。歩けなくなっても、目が見えなくなっても、癌やその他の病気を患って余命が数ヶ月でも頭がはっきりしていて、鬱や精神病でやられていなければ、その時の状況を冷静に判断して、自分が使えるリソース、家族、親戚、友人、行政、支援団体をフル活用していかに一番有利な形で生きていくことができるかを考えることができる。今だったらネットを通じて相談できる団体なども探して連絡できる(だから貧乏人はスマホだけは絶対に死守することが大事)。

なので、まず鬱や精神病を治療することが大事なのです!!!!!

ではそのためにどうするか?

絶対してはいけないのは家族や友人をセラピスト代わりにすること。話す相手、つまりカウンセラーの立ち位置の人は「プロ」でなくてはダメなのです。

いや、話を聞いてくれる家族や友人に話して精神的なサポートをもらうのはとてもいいこと。ただ彼らは「よくなる」ためにはほぼ全く役に立たないし、あなたの話を聞くのは精神的に重圧がありすぎて、向こうも精神的に疲弊、さらには自分を守るためにあなたと距離を置くようになります(「冷たい」と言ってはいけません。至極真っ当なこと)。

ではどうするか?もし保険があるなら「心療内科」に行く。保険がなくても心療内科でみてもらって病院代はお金ができた時に払う。お金がないなら涙をこぼして受付の人に払えるようになるまで待ってくれと頼みこむ(行政や団体のソーシャルワーカーみたいな人に相談してどうしたらいいかアドバイスを受けても)。

もし医者が処方してくれるなら抗うつ剤を飲むことを躊躇しない。

私は90年代の後半、アメリカでベッドから起き上がれないほどの鬱が急に来ました。医者に行って健康診断をしてもらったら身体は全くどこも悪いところはなく「鬱」と言われて、医者がその頃広く使われていたProzacという抗うつ剤を処方しようとしました。以前から「鬱」の傾向はあったのだろうけど、身体が動かなくなるような鬱は初めてだったので、抗うつ剤を飲む前に自分の判断で結構なお金を払って優秀なセラピストと週1(最初鬱が酷い頃は週2)でカウンセリングすることにしました。そのセラピストにたどり着くまで(白人男性だったけど)大学内のカウンセラーも含めて2、3人違う人と話してみて、「あ、この人がいい」ということで彼とセラピーをやることに。

その時、最初の頃は鬱が酷かったので、そのセラピストと協力してやっている精神科医にもかかってZoloftという抗うつ剤を1年くらい飲みつつセラピーをしていました(副作用で眠くなるのがイマイチでしたが)。

親戚の子で若い時に鬱になった子がいたのだけど彼女の場合はおそらく軽い鬱。日本の田舎で心療内科に行くのも片道3時間かけていかなきゃいけなかったこともあってセラピーと言えるほど何回も心療内科の医者にも会えず、ほぼ抗うつ剤のみ。どの抗うつ剤を飲んでたのか知らないけど飲み続けたら2ヶ月もたたずにほぼよくなりました!彼女の場合、パワハラされててそれも鬱が酷くなった原因だったんだけど、パワハラありの職場でも毎日仕事に行く生活で、両親と一緒に自宅に住んでいたこと、職場で暗にサポートしてくれる先輩がいたのもラッキーでした。

つまり私が言いたいのは、鬱は抗うつ剤でかなりよくなることも多いので躊躇せず医者に行って抗うつ剤を処方してもらいなさい、っていうこと。

鬱に対処するもう一つの方法は、団体などでカウンセリングをしてくれるところを探す。ホットラインで話を聞いてくれるなら、いろんな団体端から連絡して、電話で「話す」。セラピーの基本はプロのカウンセラーと「話すこと」。それによって心の底に押し込めていたネガティブな感情を表面に出して、もう一度嫌な思い、死ぬほど辛い思いをすることでそのネガティブな感情をプロセスして、心の傷を「受け入れる」こと。親やその他の人たちに冷たくされて悲しい思いをしたことを「受け入れる」。人によっては(私もそうだったけど)何年もかかる。でもその辛いプロセスをやることでマジでハッピーな人間になれるのですよ。

私の場合はセラピーに大金を投じて(何年分だからね)子供の時から溜めていた怒りや悲しみをプロセスしたわけ。怒りや悲しみが全部なくなったわけではないけど、精神的にむちゃくちゃ楽になって、素直に(ちょっと)幸せと思える瞬間も増えた。

お金がない人は私のようにセラピストに使うお金はないでしょうし、そもそも日本にはアメリカのようにセラピストがたくさんいないから、ボランティア団体、ホットライン、それなりに役にたつ人がいるなら行政のサービスも使って、できるだけ自分の気持ちを「話す」。

心療内科と支援団体への相談でなんとか鬱の状態を少しでもよくすることが肝要。

精神的に安定して「冷静に、理性的に」ものが考えられるようになったら、今、どうしたら自分の生活を少しでもよくできるか、がよりよく考えられるようになる。

さらに家族や友人、行政、支援団体にお金の面でも、精神面でもSOSを躊躇なく出せるようになる。

金もなく精神状態もそれほどよくなくて崖っぷちなら、なりふりかまわず「物乞い」をする。

もしかしたら家族、親戚で1ヶ月分の家賃くらい支援してくれる人を見つけられるかもしれない。ってことは生理用ナプキンを買ってもらうとかちょろいもん。

あとは軽く「脅して」お金をくれるんだったらやってみる。私の両親は留学に反対していました。結局そこまでいかなかったけど、親子の縁を切っても留学するつもりでした(その場合は何年か自分で働いてお金を貯めて留学資金を作らなきゃいけなかったわけだけど。そう、私は親に留学のお金出してもらいました)。そこまでの覚悟で親を「脅せば」向こうも折れるわけさ。

つーか、「お金くれないなら、生理ナプキン買ってっておばさんに頼むけど」って言うだけで家族の恥だから生理ナプキンのためのお金を出してくれそうな気がするけど?(もちろんこっそりおばさん、おばあちゃんに買ってもらうのもあり。やり方については前稿を参照。)

精神状態をよくするのが大事なのは、精神状態がいいと自分に自信ができて、堂々と頼んだり、物乞いしたりできるようになることです。

貧しいのはあなたのせいではありません。私たちがその中で生きている資本主義経済や資本主義社会は金持ちが得をして貧乏人が損をするようにできているの。

この不公平なシステムから一歩進んで社会主義の世界を作りましょう、って言った有名な人がカール・マルクス、なんだけど、それはともかく、金持ちや金を持っている家族、親戚や国や地方自治体は「あなたを助ける義務がある」、あなたには「支援を受ける権利がある」。

というわけで、鬱なら今すぐネットの口コミで医者の評判を調べてよさそうな心療内科に行く、支援団体、ホットラインに連絡する。

精神的にいい状態になったら紙ナプキンを買うためにお金を作る方法、布ナプキンを利用する方法、いろいろ考えられるよ。

追伸:私はいわゆる「水商売」や風俗産業で働く女性にもたいへん敬意を持っていて、彼女たちに対する偏見はほぼないと思う。風俗もAVもそこそこハッピーに働いているなら本人の自由。ただこの産業で働くのはまず第一に病気を伝染されたり、個室で虐待を受けたりするリスクがある。あと、顧客をキープするために気を使う、時間外同伴する、場合によってはセックスに応じる、など精神的にキツイ。麻薬や覚醒剤の誘惑もあるし、お店の搾取されることも少なくない。

つまり、あなたが風俗業界で強く働きたいと思わないならこの業界で働くことは選ばず、他の手段で生活を立て直す手を考えた方がいい。

あと、結婚して養ってもらうのは大アリ(w)。いや、マジで。結婚じゃなくても彼氏のところで同棲できれば家賃や光熱費、インターネット代、少しは自分も払うとしても凄く浮くじゃん。だけどその場合、本当に好きな人じゃなければ結婚したり、同棲したりしないこと。

いい暮らしをしてきた主婦の人もセックスを「お勤め」と言ってしたくもないセックスを夫に強要されてしたりとかとても多かったと想像できるけど、そんなのは絶対ヤメな。精神的にいい調子になってあなたがハッピーになるためにはそんな奴隷みたいなことはするべきではない。

結婚にしても同棲にしてもお金の面でも、精神的にもいつ別れてもいい状態でいるのがいいね。

でも一般的に男の人は好きな女性のために何かしてあげることで自尊心(self-esteem)が増幅されて、それは多くの場合いいことだから、いろいろ支援してもらうのは全くかまわないし、悪いことじゃない。散々貢いでもらった後にあなたが彼を捨てても全くかまわないのよ。その人はあなたにしていろいろしてあげたことでよりハッピーになっているはずだから。彼とパートナーとしてやっていくのがダメだと思ったら、特に結婚していない場合はさっさと見切りをつけて違う人を探そう。彼の方もきっと違う人に出会うよ(出会わなくても稲垣吾郎さんのように、独身でも幸せな人も多いから心配は皆無)。

というわけで、節約するにもお金を作るにも、最初にするべきなのはあなたの心のケア、ということ。

Yumey

追伸2:鬱の時は家族にも友人にも精神的に頼ろうとしないこと。精神的サポートを受けるのはいい、でも彼らは基本、治すのには役に立ちません。

私はカトリックの教育で育ったんだけど、どっちかというと神様の方が役にたったかもw。カトリックは献金を強要したりしないし、変な勧誘もなかったし、そもそも私は日曜日の教会のミサにはいっても教会でお友だちを作ったり、ってことはなかったから、まあカトリックの人が書いた本を読んだり、一人でお祈りしたり、みたいなことをやってただけだけど。

あと、いいお友達や知り合いは鬱以外のことでは役に立ってくれることも多いし、人生もそれなりに楽しくなるけど、友達は一人か二人いればそれでやっていけます。今はライン、携帯メール、E-Mail、あともちろん電話で遠くの友達とも話ができるしね。お友達がたくさんいないからと言って悲しむ必要は皆無。

私が一番しんどい鬱の時に学んだのは家族も友人も誰も助けてくれないということ(セラピストはプロとして助けてくれるけど友達ではない)。誰も助けてくれないとわかった瞬間、むちゃくちゃ悲しいけど、それが心の成長を遂げるということ、本当の意味で強くなるということ。その過程を通った何年も後だから言えることだけど、精神的に助けてくれる人、頼れる人がいなくても自分で自分を助けられるから無問題なのですよ。

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