三浦春馬さんのご逝去についての個人的な感想

一つはSMAPファンとしての事務所やマネージメントのあり方についてのコメント。二つ目はすでに大事な友人を何人かなくしている私の感想です。

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三浦さんの自殺の原因は不明。にしても芸能界での多忙なスケジュールやチャレンジングな仕事が「全く」関係していないかと言われると断定的にノーとは言えないでしょう。

中居さんなんかに比べてもそれほどギラギラしていたとは思えない香取さんでも(公園でだったと思うけど)同じ年のTOKIOの松岡さん、V6のイノッチさんと3人で「売れてーなー」と言い合っていたと言いますから、大多数の芸能人は売れたいわけです。

だから事務所としては「稼がせてやってるのに何の文句がある?」っていうことなのかもしれないけど、理想としては仕事を振るマネージャーさんにタレントさんの希望などについてきめ細やかな理解があるのが望ましいですね。

最近、売れっ子で芸能活動を引退された方にはブルゾンちえみさんがいらっしゃるし、ジャニーズでは嵐の大野さんが長期休暇あるいは引退を希望されていると聞いています。ジャニタレはもともとジャニーズに入所した時には、お笑い芸人ばりのバラエティーをやることを要求されるとは思っていなかった人も多いし、デビューできるのはダンスの上手いタレントさんです。赤西さん、渋谷さん、錦戸さんなどもGとして足並みを揃えてのバラエティーがきつくなっていたのでは?特に打ち切りになった関ジャニのゴールデンのバラエティー番組では無理をさせられていたメンバーもいたと思う。

一方、マネージャーさんもいろいろで、本当にお母さんのように献身的な方もいらっしゃるとのこと。今は解散している女性グループのマネージャーさんはそんなふうだったと聞いていますが、心の支えにもなってくれるようなマネージャーさんに当たればラッキーと言えましょう。

事務所やマネージャーさんがきめ細やかに注意を払うことで三浦さんの自殺が防げたかどうかはわからない。ただ、芸能事務所が売れっ子のタレントを酷使するのはどうにかならないかな?(ご本人の希望でもなく過密スケジュールだった女優さんの一例は黒木メイサさんの結婚・妊娠で負担をかけられた堀北真希さんでしょう。ちなみに黒木さんを批判しているわけではありません。)

日本で美徳とされる気を使うタレントさんは「No」が言えないことも多いのだろうけど、芸能事務所とタレントの力関係が変わって、もっとタレントが力を持てるようになることが望ましい。独立後、芸能活動を継続していける形での独立ももっとスムーズにできるようになればいいですね。

SMAPが幸運だったのは飯島さんという秀逸なマネージャーさんがいたことです。SMAPは5人とも過密スケジュールでしたが、超多忙なスケジュールでも、舞台をやりたいロハスのお二人にはギャラが低くてとても時間と体力を使う舞台の仕事を必ず入れてくれていた。一方、できるだけスケジュールを過密にして欲しくないとの希望を持っていたと言われている木村さんにはバラエティーの冠番組は持たせなかった。中居さんに関しては、バラエティー番組への尽力の他、複数のテレビ局でそれぞれ違ったスポーツ特番の仕事も取ってきてくれていたのではないかと思う。あと、お芝居の仕事にそれほど乗り気でない中居さんに上手にドラマや映画の仕事を取ってきてくれていたのはファンとしては感謝に尽きないし、中居さんのためにもSMAPのためにもとてもよかった。

香取さんは仕事の上では、SMAPの中でも一番挑戦させられた、つまりしんどい仕事をさせられたと言っても過言ではないと思う。大河の主役はもうそれはそれはしんどかったでしょう。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」SMAP回で本人が言っていたように、SMAPが「国民的」になっていくにつれて精神的に一番プレッシャーに押しつぶされそうになっていたのも彼。

他のSMAPメンバーもそれぞれ才能は凄いのだけど、香取さんはクリエイティブで華があって、バラエティーのスキルやプロデュース能力もあるレアな人だから、藤島ジュリー現社長と元会長のメリーさんがSMAPを強制解散させた時には、ジャニーズ事務所がマスコミに香取さんを特に叩かせた。音楽が聞けなくなるほどSMAPが理不尽なやり方で強制解散させられた時の心の傷は深かった。

香取さんがジャニ事務所を辞めたのは、必ずしも単純に飯島さんについて行きたかったからではなく、ジャニーズ事務所に残留したらただ単に干されるだけでなく、藤島ジュリーさんによって将来的に自分の芸能生命が断ち切られる確率が高かったから。吾郎さんの文春インタによると、「2人でも、4人でも、5人でも話し合って」退所を決めたと言っていますから、SMAPが再結成できることも視野に入った上での退所だったと推測。

にしても、香取さんにとっては特に、大河で大変だった時も、退所後、レギュラーのバラ番組を打ち切られた時も、飯島さんがマネージャーだったことは精神的なサポートを考えるととても大事だったと思う。

そして今現在の飯島さんの「新しい地図」のマネージメントは素晴らしい。何よりも嬉しいのはお金儲けのためでなくてファンに寄り添い、メンバーの希望をかなえるマネージメントをしてくれているということ。香取さんの個展、お芝居のお仕事に関してはチャレンジャーである草なぎさんの舞台や映画の仕事、吾郎さんのビストロカフェ。吾郎さんのフォトエッセイは吾郎さん自身の希望と言うよりはファンの熱烈なリクエストに答えてくれたんだと思います。私たちが泣き暮らしていた2017年の秋あたり、草なぎさんのスケジュールがジャニーズ時代より余裕ができることも見越して来年の大河の交渉を進めてくれていた。優秀なマネージャーさんです。

(一方、残留した木村さんもビクターさんからソロアルバムを出してライブができたのは秀逸な戦略だったと思います。この企画を提案して進めたのは100%藤島ジュリーさんではないと思う。彼女が進めたのならビクターからは出さないし、100%、木村さんをMステに出しますよ。木村さんは事務所内の個人事務所に移っているようだから、木村さんご自身がビクターさんと一緒に企画を進めたのではないでしょうか。)

私が言いたいのはSMAPに飯島さんというきめ細やかなマネージメントをしてくれるマネージャーさんがいていかに幸運だったかと言うこと。さらに、グループがあって5人で共同戦線を張れることもラッキーだった。今年でなかったら来年SMAPが再結成すればわかると思いますが、藤島ジュリーさんらによって強制解散させられてからも5人は協力してジュリー社長および彼女に迎合する事務所幹部(滝沢さんは役員でないから力はないし滝沢さんはSMAP好き)と戦っています。

三浦さんの事務所やマネージャーさんをディスっているわけではありません。そもそも広い芸能界ではグループに属している方が珍しいし、上に述べた通りメンバー同士の希望が合わなかった場合は地獄で、脱退者が出る、一人でやった方がよっぽどやりやすい。さらに、ジャニーズ事務所は大手の事務所で他にも売れっ子がいたので、他の弱小事務所のように一人、二人のタレントに大きな負担がかかる仕事の入れ方はしなくてよかったし、SMAPは売れまくっていたのでマネージャーさんは多くの場合仕事を選ぶことができた。まあアミューズは大手も大手で強い事務所ですが、大手であってもそもそも事務所のマネージメントがタレントの希望や精神状態などもきめ細かく理解して仕事を入れてくれる方がレアなのだと思います。藤島ジュリーさんはこれができないから、嵐の大野さんのケースも含めてお休みや退社が相次いでいる、しかもその多くはジュリー社長が贔屓にしていたタレントさんたちです。

私が言いたいのは:オートレースの世界で頑張っている森さん、マネージャーの飯島さんも含めて「SMAPチーム」が類い稀な宝だということ。素晴らしいシングルやアルバムのプロデュースをしてくれているビクターさんがまた優秀。さらにSMAPは広告業界の有能なクリエーターの方たちやテレビ局、制作会社のスタッフさんたちにも恵まれている。

SMAPがグループでも個人でも素敵なエンターテインメントを作り出すことができ(藤島ジュリー社長が全部真似したいと思うほどの)、しかも精神的に大変な時期を乗り越えてここまでやれてきているのは「SMAPチーム」があって、飯島マネのサポートがあるから。

だからSMAPはまた「チーム」でやれるようにするべき。日本のエンタメのためにも、お金儲けのためにも(w)、多くの人を笑顔にするためにも。

そして私はこの希望は100%かなうだろうと推測しています。

ここで最初の問題提起に戻ります。すなわち:SMAPチームのようにやるのは難しいとは思うけど、芸能事務所もマネージャーさんたちも、タレントさんたちの希望にできるだけ沿って、むちゃくちゃ無理をさせないで、その人たちの精神状態も考慮して、該当タレントに「合う」仕事を振って欲しいですね。

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にしても、三浦さんのご逝去には事務所やマネージメントの問題はそれほどたいしたことがなくて、別の理由があった可能性が大きいです。

私は父と親しくしていたアメリカ人の友人を二人(別々に)なくしています。彼らが死んでから2、3年は本当に悲しくて落ち込むことも多かったのですが、人が死ぬとつらいのは本人より残された人たちだよな、と痛感。

3人とも病気で死んだのですが、そのうちの友人の一人は小さい頃から母親との問題があり、少年の頃に権力のある年上の男性にセクハラをされた経験もあり、さらに軍隊に入ってからのヨーロッパ駐留も詳しいことは聞いていませんが、地獄だったらしい。結婚して可愛いお嬢さんが2人。その後離婚して再婚。世間的に見ると仕事の面ではそれなりに成功している人で頭はめちゃめちゃいいし、バーで一杯ひっかけて帰るのが好きで、そのバーで知り合ったお友だちも少なくなかったし、離婚するのもアメリカでは普通だし、再婚後、とても幸せな時期もあったらしいし、悪くない人生じゃん、って思う人が多いと思うけど、彼の母親が子供の気持ちに寄り添えなかった人、というのが大きな原因で心に傷を抱えてて、まあ、ぶっちゃけずっと軽いアル中でした。

年上の友人で私にはとても優しかったし教えてもらったことも多いし、軽くビール一杯飲んでいろいろ話すのはとても楽しかった。

ただ、この方はどんなに優秀なセラピストにかかっても直すことができないくらい深い心の傷を負っていた。私は「鬱はセラピーと薬で100%治る」ことを信じていて、自分も結構な酷い鬱を有能なセラピストに助けられて何年もかかって直した経験がある(そのおかげで今はすごくハッピーだし、仕事も人生もかなりうまくいっている)。この人もセラピーやれば治る、だけど私が出会った時点で50を過ぎていたし、セラピーで治るためには、子供の頃の地獄のような経験を思い出して反芻・消化する必要がある。それがセラピーというものなのですよ。親にされた数々の酷い仕打ち(親は酷い仕打ちをしたとも思ってないんだけどね)、辛すぎる過去の出来事を思い出さないといけない。これはもう身を切られるほどつらい。私の親はセラピーしてた時どちらも死んでいなかったけど、仮に親が死んでいたとしてもつらいことに変わりはない。

セラピーをする過程で自殺したいと思うほどつらくなる人も少なくない。

この友人がそんなに早くに死ぬとは思わなかったけど、60近くだったらその後の人生はふつうに生きても20年ちょっとなわけで、彼の場合は老体に鞭打ってそんなに辛い思いをさせるのは、いいことなのかどうか疑問だった。ってか彼の方にも辛すぎるセラピーやって、残りの人生ハッピーになろうという意志もなかったけどね(私も緩くセラピーを勧めたことはあったのよ)。

一方私の父は我慢のない人だったから、田舎暮らしで高齢になって車も運転できず、今のようなコロナ自粛生活なんて送るのはマジ辛かったと思う。ガンみたいな「余命何年」と告知される病気で死ななかったのも幸い、うわべだけ見たらわかんないけどむちゃくちゃ怖がりだったから。あと父の性格だと、自分の友だちや同僚が次々と亡くなって残っている人が少なくなるのも落ち込んだに違いない。さらに、母が先に死ななかったのは本当に幸いだった。

つまり私が言いたいのは、、、、、、、、死によって楽になれる、キリスト教の概念で言えば、死が「God’s grade—神の恵み」であるケースも少なくないと言うことです。

一番最初に言った通り、残された家族や友人はそれは胸が潰れる思いですよ。

でも、アメリカの友人も父もある意味、彼らにとってはいい時に死んだのではないか、そういう形で神様が采配してくれたのではないかと思うのです。

三浦さんは「若すぎた」と言われていますが、もっと若くで病気や事故で死ぬ人も多いわけで、じゃあその人たちの人生が長生きした人より価値がないかというと、何にも「業績」みたいなのを残さずに死んだ子供も若い人ももう1日生きていただけでも有名人と同じくらい彼らの人生には価値があるのですよ。

もちろんファンの方も一般の方で三浦さんの出演を楽しく見ていらっしゃった方もそれはそれはショックで辛いと思います。

今後、防げる自殺は防いだ方がいいので、私が上に述べたように、芸能事務所によるタレントの酷使(一般社会では過労死を生む仕事のさせすぎ)を止める、ネット民は理不尽な誹謗中傷をできるだけ止める、などは実行した方がいいし、まともなセラピストについてセラピーをやれば(辛いけど)鬱など100%完治しますからセラピーはもっと、もっと普及させた方がいい。

しかし、三浦さんは究極的に「自分が死ぬ自由」とその権利を行使されたわけで、その彼の意志は尊重するべき、リスペクトするべきです。

私は京アニの事件で亡くなった方々の家族を追ったドキュメンタリーなどもいくつか見ましたが、事故に巻き込まれた京アニの犠牲者と違って、三浦さんは「ご自分で」死を選ばれました。

今私たちがするべきなのは、三浦さんを責めたり、原因になったのではないかと生存している誰かを憶測で責めたりすることでなく、三浦さんが素晴らしいエンターテイナーだったことを褒め称えることでしょう。

Yumey

P.S. 「あんた藤島ジュリー社長を批判するの辞めたら」と言いたい方もいらっしゃるかもしれませんが、私のブログなど読むのはSMAPファンのごく一部。藤島ジュリー社長の問題はなによりSMAP解散の経緯を全く説明していないということです。香取さんや3人が解散させたとか、高校生でもまともに考えられる人は信じないよ。第一敵視しているパリピアの言うことをジュリーさん、メリーさんが聞くわけがないでしょうが。2016年8月、ジャニーさんは蚊帳の外で、「SMAP解散」を発表された後に聞きつけて、各所に電話をかけて「どうなってるんだ」と聞いていたという報道もありました。

どっちにしてもジャニーズ事務所はSMAP解散について何の説明もしていない。影響力も大きく、ビジネスとしても大きな展開をしていた「チームSMAP」の解散について事務所がだんまりと言うのは非常識です。他の業種ではありえないし、芸能界でもありえない。批判されたくなかったら、藤島ジュリー社長はまず、記者会見を開いてSMAP解散についての説明責任を果たすべき(あるいはさっさとSMAPを再結成させる)。

って私が正論をここに書いても、藤島ジュリーさんは痛くもかゆくもないのよw
個人のSNSはその程度の影響力しかありません。
でも、SMAPファンが頑張って協力してツイートしたり、テレビ局に要望を出すのは効果がある。
「音楽の日」で流れたフルのバンバカは、SMAPファンが一生懸命、「新しい地図を出して」「木村さんを出して」「新しい地図がダメならソロアルバムを出した香取さんを出して」とTBSに要望を出したことに対しての局側が答えたのだと思います。
そして再結成を控えているSMAPにとって、フルのバンバカは絶対にサポートになったはず。

P.S. 2 もちろんマネージャーさんにも家族のことその他プライベートなことは話したくないタレントさんも多い、というかそういう方の方が多いのかもしれないので、マネージャーさんと懇意なのが必ずしもいいことかどうかはわかりませんが。私は違う分野でマネージメントの経験もありますが、まあ、どちらかと言えば家庭の事情なども教えてくれる方がいろんな采配はやりやすい。だけど、家庭の事情やプライベートの付き合いが事務所に漏れて、事務所が横槍を入れてきたり、プラベの事情のために干されたりすることもあるかもしれないし、折り合いの悪いマネージャーだったら意地悪をされることもあるし、一概にマネージャーさんに何でも話す方がいいわけではない。ただ仕事の面での希望は、話し合って事務所と折り合いがつけられたら双方にとってもいいよね。

飯島さんとSMAPは、年齢が飯島さんの方が一回りちょっと上(香取さんだともっと離れてますね)で、人生の経験値はメンバーたちよりある、だけど20歳以上離れてないから世代的にも心情の理解も可能だったこともよかったのでは?あと飯島さんが中流家庭に育ってふつうにテレビで欽ちゃんさんやドリフや歌謡曲の歌手やフォーリーブスその他初期のアイドルなどを見て育った方で、なんだろう、常識と「ふつうの感覚」みたいなものを持ってらっしゃるのもバラエティー番組を開発していくには有利だったと思います。それに加えて音楽好きな家庭で音楽に対するこだわりがあるからとてもいい。

私は皇后の雅子さまについてはどちらかというと好感を持っている方ですが、お父様が外交官で大学教授で、お母様が社長令嬢で、ご本人も妹さんも小さい頃からよくお勉強をされていて「低俗な」テレビはきっとそんなにご覧になっていなかったような気もするし、高校大学アメリカでその頃の日本のテレビ番組は見ていらっしゃらないでしょうし、日本に帰ってからも東大(?)でお勉強する時間が多かったでしょうし、頭がよくてたとえ音楽への造詣が深かったとしてもこのような方はSMAPのマネージメントやプロデュースには向かなかったと思うの(てかあたりまえだけどさ)。雅子さまを例に出しているのは、英語がペラペラで超難関の外交官試験に受かる方が「何でも」よくできるわけでなく、人には向き不向きがあるということ。つまり子供やティーンエージャーの時代のエンターテインメントはもっと「高級な」クラシック音楽を聴いたり、お勉強や読書をすることが多くて、「低俗な」テレビをあんまり見ていなかった「お嬢様」は芸能マネージメントには向かないんじゃないでしょうか。飯島さんは個人的にもSMAPがやるようなバラエティーを楽しんでらっしゃるようなので、それもプラス要素。ふつうのことのように見えるけど、私のまわりはぶっちゃけエリートの女性男性が多いから、日本のバラ番組ふつうに見てる人たちそんなに多くないし(ニュースを見るし、ドラマもたまには見るからバラエティータレントの名前は知ってるけど、っていうヤツ)、見慣れてないとバラエティーはあんまり面白くないんだと思う。

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