ジャニーズと紅白

少し前の投稿でジャニタレのキャスターについての意見を書いたけど、今日は、ジャニタレの紅白出演について書きます。

いきなりだけどそもそも紅白そのものがかなりダサくない?

紅白って20年くらい前までは、紅白に出るのが歌手としての勲章、みたいなところがあって、紅白に出るか出ないかでギャラも全然違ってきたりして、紅白に出れるってことで感涙ものだったんだよね。

一方、ジャニタレ、って郷ひろみさんもたのきんトリオも少年隊も光GENJIも人気はあっても芸能界での地位は凄く低くて、SMAPが人気が出てきた90年代の半ばから後半にかけてもジャニタレもジャニヲタも世間一般からはバカにされてて、高校生や二十歳くらいの若い子だったらともかく、社会人や20代の半ば以上の女性はジャニーズのファンなんてとても公言できる雰囲気ではなかった(今だって弁護士さんや大学教授はジャニーズファンってホントはファンでも言わないんじゃないの?)。

ジャニタレが芸能界の中でも世間一般からもバカにされてる、っていう背景があったからジャニ事務所としては権威のある紅白にジャニーズGを出したり、中居くんが司会に選ばれて立派にやりとげたりしたのが大事だったわけ。

2000年以降はジャニーズを取り巻く状況も、紅白の位置付けも変わってきた。まず、SMAPの人気が飛ぶ鳥を落とす勢いで、メンバー単体でもSMAPを出しておけば視聴率がぐんと上がるいう状態だった。一方紅白の権威も視聴率も昔とは比べものにならないくらい落ちていた。ってことは、SMAPとしては紅白に出るメリットはそれほどない、だけどNHKとしては視聴率確保のためにもSMAPには出て欲しい。まあそんな状況でももともと地位の低かったジャニタレが演歌の大御所がやっていた大トリをやるっていうのは大ニュースだしもちろんとても光栄なことだった(NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』でも香取さんが言ってたように、彼だけでなく5人とも「国民的」になっていくにつれての責任やプレッシャーに凄く悩まされてはいたんだろうけど)。

にしても、2000年代の半ばにはSMAPが紅白に出るメリットはそれほどなくなっていた。昔からお世話になってきたNHKへの義理とSMAPが出ることによって後輩のTOKIOがバーターとして出してもらったり、若い後輩をNHKのドラマなんかに起用してもらうために「出てあげてた」という面が大きい。

で、問題点としては、これはSMAPファンだけじゃなくて他のジャニーズGのファンも感じていると思うけど、いろんなジャンルの歌手の人たちが次から次に歌う紅白で不満なのは、まず、一曲かせいぜいフルコーラスじゃない二曲のメドレーしか歌わない、ってことと、ステージ演出がジャニーズとしてはイマイチ。SMAPを出しておくと途中での視聴率低下を防ぐのに役に立っていたのか、ちょこちょこ手伝いをさせたりしてたけど、ファンとしてはどっちかっていうと5人のMCトークみたいなヤツの方が嬉しいわけで(もちろんそういうのは紅白には不適当)、あんな感じで使われても、っていう思いを抱いたファンも少なくないと思う。そして、SMAPに限らずジャニーズのファンも同じような感想を持っている人は少なくないのでは?

つまり何が言いたいかというと、SMAPファンも含めてジャニーズファンは、紅白よりもどっちかっていうと、素敵にセットされたステージで、ジャニーズGが2、3曲バッチリ歌うのが見たい、Gのメンバーたちや先輩後輩と絡んだりするトークが見たい。

紅白を通じて一般向けにジャニーズGを紹介するのは事務所の宣伝として必要だろうから「売り出し中」みたいなGを2、3組出すのはいいとしても、6組も出すとかバカげているような。紅白出場Gは浜崎あゆみさんみたいにトップバッターとは言わないけど早めに終わらせて(NHK的には嫌かもしれないけど)長めのカウコンを裏のフジテレビでやってくれた方がず〜と嬉しくない?

紅白にジャニタレを出したがるのは、今では90歳を超えているメリーさんが昔の人で、ジャニタレの芸能界での地位が低かった歴史もあって、自分の贔屓のGが紅白に出ているのを見るのが嬉しいからじゃないかな。

私はSMAPファンとしてSMAPが素敵に輝く演出で彼らのテレビでのライブパフォーマンスを見ていたい。だから、テレビ局や番組や媒体は問わない。けど、スマスマの歌ライブはセットが素晴らしかったし、きくちプロデューサーが手がけていた往年のフジテレビのFNS歌謡祭のコラボなんかはライブ感がよかったし、とても楽しかったよね。

パリピアがジャニーズを退所して、ジャニ事務所の嫌がらせで地上波から干されたこともあって、AbemaTVで月一の新番組『ななにー:新しい別の窓』がはじまったわけだけど、この番組での歌ライブのクオリティーが高いのはとても嬉しい。歌ゲストも、一回目がゆず、その後、ぼくりり(ぼくのりりっくのぼうよみ)くん、水曜日のカンパネラのコムアイさん、など面白い人たちで、トークの時間もたっぷりとれて、コムアイさんの時は特にステージセットが素晴らしく幻想的な演出に成功。こんなに秀逸な歌ライブを演出してくれるんだったら、ネットテレビの視聴者側にはネットテレビだからといってデメリットはほぼない。ファヤースティックやアップルTVを使えばテレビの大画面で見れるしね。(ちなみに6月24日にななにー再放送だそうですよ。)

もちろん、曲を売っていくためには紅白を含めた大型歌番組に出てファンだけでなく多くの人たちにまず曲を聴いてもらう必要がある。地上波からほぼ干されている今のパリピアにとって紅白出演はメリットが大きいと思うけど、Mステや民放の大型歌番組に出まくっているジャニーズGにとって紅白出演ってそんなにメリットあるのかな?

紅白司会も紅白出演と同じで古い頭の人がこだわってるんじゃないかって思う。上に書いたように中居さんがその頃バカにされていたジャニタレとしてはじめて紅白司会をしたことにはかなり大きな意味があった。だけど、最近V6イノッチさんや嵐の相葉さんが司会をしたからといって彼ら自身にもジャニ事務所にもそれほどメリットがあったとは思えないし、NHK側としてもジャニタレを司会に使ったからといって視聴率が上がるわけでもないと思うけど。嵐のファンの人数もおそらく実質30万人以下だろうし、一グループのファンの数としては多いけど、テレビ視聴者全体からするととても少数。

要するに、ジャニタレの紅白出演や司会はジャニーズにもNHKにもそれほどメリットはないのではないか、だったら紅白にごり押しして一般に反感を買うより、「スマスマ」や「ななにー」の歌ライブのような凝ったセットや演出で、ジャニタレや一緒にコラボするアーティストなんかをかっこよく話題になるような斬新にプロデュースすることに力を入れたらどうでしょうか、って言いたいわけ。

椎名林檎さんの『華麗なる逆襲』とつよぽんのドラマの『銭の戦争』は歌とドラマが凄くリンクしてて、CMでも『Dear Woman』を使ったTsubakiのCMなんかは特に注目されたけど、そういうタイアップも丁寧にプロデュースする努力をしたら話題になってそれが人気や売り上げに繋がるのでは?紅白に何組もジャニーズG出しても、出ているGが多すぎて埋もれてしまって話題にもならないし、ぶっちゃけセットもイマイチで例外はあるにしてもせっかくのタレントさんがそれほど素敵に見えない。

私はジャニアンチの立場からジャニタレの紅白出演を減らして、司会ももうやらせないでいいんじゃない、って言ってるわけではないのですよ。度が過ぎるジャニタレのごり押しでジャニーズアンチの人たちが一般の人たちの中にも増えているし、司会をさせるんだったらスキルがあって、その年にジャニーズ内だけでなく一般の間でも話題になって、紅白という重みのある場所にふさわしいタレントさんじゃないと。イノッチさんがあさイチを卒業して紅白司会をする理由がなくなってしまったし、中居さんも今さら紅白の司会をする理由がないし、ジャニタレの不祥事が多かった今年はとりあえずジャニタレに司会をさせないことがNHKにとっても事務所にとっても一番いいと思う。

Yumey

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