私はオフィシャルツアーに参加していません。だけど海外でバイトでアテンドの仕事や広報のお手伝いをしたこともあって、ヨーロッパ、アジアそれぞれ数カ国、北アメリカは住んでいたアメリカ、およびメキシコに行ったことがある経験に基づいた感想です。
まず、SMAP関連のイベントも海外ツアーも一期一会。SMAPはファンパもファンミも握手あり、お見送りあり、北京なんかはジャニ事務所も中国政府も怪我でもしたら大変だから、って言って行くなっていうのを、3人だったらSMAPじゃないからいいでしょ(www)ってことで強行突破してパリピアの3人がお食事会に来てくれた。ファンミの握手も頑丈な柵とかなしのファンパのお見送りも中居さんが「僕たちのファンだったら(マナーがいいから)大丈夫です」って言ってくれたから実現した。こういうのほぼ「現場で」「できる」って5人が判断してやるサプライズ。SMAPの場合、似たようなフォーマットでやってたのはコンサートくらいで、イベントやツアーは一期一会のことが多い。
だから、今回のパリ個展は特にそうだけど一期一会。オフィシャルツアーの特典はお食事会。今回は公共の通路みたいなところでの展覧会だったから、本当にたまたま展示を設営してる時や、パリの街を徘徊したり、個展を見に来たりした慎吾ちゃんに会えた「オフィシャルツアーに参加してない」ファンの人も多かったけど、それは「たまたま」なんじゃないの?
お食事会って、音響・映像機器 がばっちり備え付けてある日本のカラオケ店でやるわけでもないから、あの歴史もある凄く素敵なホールを借りて、音響映像機材とそれをお食事会の間、調整したりしてくれる技師を雇って、もちろんバンケットのサーバーの人も何人も必要だし、結婚式の披露宴やるくらいの感じでしょ?フランスは知らないけど、アメリカは日本みたいにいろいろきちんとしてなくてちゃんと伝わってなかったり不具合が出てきたり采配するのも楽じゃなかったよ。
で、こういうイベントをやる時に一番心配するのが、メインゲストが時間に間に合うようにちゃんと来てくれるか、っていうこと。会社の偉いさんでもどっかの有名な先生でもとにかく会議やイベントの中心人物はとても活躍してて忙しい人たちだからスケジュールがぎっちぎち。私は今回のツアーのツイをずーっと見てて心からホッとしたのは、慎吾ちゃんがお食事会やってる時間に来れて、30分弱(?)もお話ししてくれたこと。
私の経験では、特に海外では予定が遅れるのは想定内みたいな感じで、広報のお仕事をお手伝いしていた時は、海外では唐突にふつうでは会えない人が、来てるって聞いて会いましょう、会えませんか、って言ってきたり、メディアは2、3日前に流すプレスリリースを見てかけつけるから、特別インタさせてくれませんか、みたいなリクエストが来たり、今回の場合、もちろんファンとのお食事会も大事だけど、それよりも優先しなきゃいけないリクエストが来ることも考えられたわけ。
あとは交通事情。ニューヨーク郊外でのイベントでは、その日がたまたまアメリカ大統領が国連に来てる日で、自分で車を運転して来ようとしてたメインゲストが渋滞に巻き込まれて立ち往生。車から降りることもできないし、結局聴講者が何十人も集まっているのにとてもその時間に来れる状態ではなくなって、2時間前に急遽別の人を探してお話ししてもらったこともありました(私は最高責任者ではなかったんだけどお手伝いしていました)。
そういうことを考えると慎吾ちゃんが来てくれた、っていうことを「当たり前」と思っちゃいけないと思うのよ。いろんなハプニングが考えられるから、ツアーをオーガナイズする側も「香取さんが来てくれます」とは言わないで「サプライズあり」って言っているんだよね。
あと9月というオフシーズンでもないパリのホテルは高いし、パリっていうとロマンチックな歴史的建造物や大聖堂、美しい公園やセーヌ川の風景を思い浮かべるけど、中心部の観光地以外は、きれいじゃないし、貧乏くさかったり、あんまりガラのよくない人たちがうろうろしてたり。それが現実だし、私なんかは、貧しくてさびれた大都市の中心部(インナーシティー)発祥のヒップホップやストリートカルチャーも面白いと思うから、アフリカやアジアからの移民が入ってきて変わっていくパリにも結構興味があるんだけど、、、、
つまり、旅費を抑えようとすると埃っぽい郊外のホテルになるのは観光地として人気の高いパリならしょうがない、ってこと。
海外旅行は思ってたのと違う、っていうのはよくある話なんだけど、行ってみて夜電車の駅からホテルまで歩くのは、不安だなー、って思ったらタクシーを使う。タクシーが高いと思う人は、大丈夫と思われる時刻までにホテルの帰るか、危険を覚悟で公共の交通機関を使う。一人での行動か、二人以上でか、でも違うよね。二人以上だったら引ったくりに遭う確率は低くなるだろうし。
日本人が「危ない」って言っても、具体的に言うと、スリ、引ったくり、強盗、誘拐、レイプのどれかで、夜でもレストランなんかが開いてて、ふつうに人が歩いているようなところで起こるのは、ぼーっとしてるとスリに遭うくらいだと思うよ。ホームレスがゴロゴロしてると、なんとなく怖い感じがするけど、目を合わせないで物乞いを無視して通りすぎれば何の問題もない。暗い人気のないところを一人で歩いていると、ハンドバッグを強奪されたりするの。その場合、怪我なんかする前に抵抗せずに全部あげちゃって逃げるのが賢いです。パリだとパスポート発行は日本大使館があるから迅速にしてくれると思うし、お金はまた稼ぎなさい(w) なくして一番悲しいのは写真なので、クラウドに上げたりをこまめにすることをおすすめ。
まあ、殺風景な風景の郊外のホテルが嫌ならお金を払っていいホテルに泊まりなさい、っていうことですよ。だけど、パリは中心部のよっぽどいいホテルじゃない限り夜日本人の女の子一人で歩いて引ったくりに遭う可能性がゼロってところがどのくらいあるかな?悪い人たちって、パリ中どこでも移動できるんだから、上で言ってるように暗い人気のないところは、きれいな場所、きたない場所の違いを問わず引ったくりに遭う可能性はあると思う。
あとホテルの設備やお部屋のよしあしは、これはもう運だね。どこでもそうだけど、お部屋によって鍵が閉まらなかったり、今はましになってると思うけど中国ではトイレがよく流れなかったり、お湯の出が悪かったり、まあいろいろあるけど、フランスの三つ星ホテルだったら、そのホテルの部屋全部のクオリティーが低いというよりは、お部屋によって不具合があるお部屋があって、たまたまそのお部屋に当たった人は運が悪かったね、ってこと。でもさー、3泊以上の旅行だったら、ホテルのお部屋が悪くても、他でいいこともあると思うのよ。パリの街でもオプショナルツアーでも思いがけなく素敵なところに行けたとか。私だったら、やっぱり慎吾ちゃんがお食事会に来てくれるとか、この先もう絶対ないルーブルでの個展に行けるとかスペシャルなことだから、お部屋がイマイチでも行きたかったわ。
旅行社がやってるふつうのツアーだったらもっと安かったって思ってる方も少なくないと思うけど、常時ツアー客を募集してて、飛行機もホテルも必要なガイドさんも確保してて、そこに申し込んだ客をぶっこめばいいんだからそりゃ安くできるでしょう。今回のオフィシャルツアーは、新たに飛行機、宿、ガイドを確保して、上で言ってるように昼食バンケットができるホールを確保して、音響映像機器付きでセットアップなどなど、ふつうのツアーより高くなって当然。常時やってるツアーは、いつも頼んでいるホテルとのコネもあるし、ツアー主催の旅行社の担当の人のお願いを優先的に聞いてくれるとか、常に客を送ってるわけだからホテルも格安料金で受け入れてくれるとか有利な面が多い。今回のオフィシャルツアーはゼロから作ったわけだし、申し込んだ人たちの人数も予想の2倍以上(?)で、600人もの人たちのフライトや宿をほぼ同じ日時に確保するのはそんなに容易いことではなかったと推測。常時客を送れるふつうの格安ツアーじゃないから、フライトもホテルも格安ツアーほどディスカウントは効かないってことだよ。
ふつうのツアーで来てる人も慎吾ちゃんと遭遇してる、って言ってる人もいるけど、それはたまたまの結果なわけでしょ?慎吾ちゃん自身だってパリでの予定がどうなるかわかんなかっただろうし。こういうの、やってみなきゃわかんなかったわけで、もしかしたら慎吾ちゃんはパリではあんまり外を歩き回ることもなくて、いくつもある他の美術館その他にいることが多くて、オフィシャルツアーのお食事会に参加できなかった人はほとんど遭遇することもなかった、っていう可能性もあった。後出しじゃんけんみたいに、オフィシャルツアーじゃない人も慎吾ちゃんの遭遇してるからといって、こんなんだったら比較的高価なオフィシャルツアーに参加しなくてもよかったのに、って言ってる人には、それは違うんじゃね?、って言いたい。
あと、もちろん今回のお食事会では慎吾ちゃんが歌ってくれたわけでもなく、後ろの人たちはよく見えなかったりという不具合もあったわけだけど、ある意味ディナーショーもどきの超人気タレントがお食事会に来てトークっていう夢のようなイベントだったわけで、ディナーショーだとそこまで人気ない歌手もチケットの値段は安くても2万円、高い人だと4万円もする。
こういうことをつらつらと考えると、オフィシャルツアーは安くてお買い得とは言えないけど、ボッてはいないと思うよ。ファンも、慎吾ちゃんがお食事会に来てくれて「おありがとうごぜ〜ます」みたいに卑屈にならなくてもいいけど、「来てくれて当然、お金そこそこツアーに払ったのに慎吾ちゃんがよく見えなかった、払った甲斐がなかったわ」って思うのは、ちょっと違うんじゃないかな。もともと慎吾ちゃん、つよぽん、木村さんあたりはファンへのサービスがよすぎるところがあって、それはいいことなんだけどさ、ファンがそういうファンサを当たり前、ファンサがイマイチだと不満に思ってしまうのはおこがましいと思うよ。マイケルジャクソンはじめ、アメリカのセレブはファンとの接触イベントなんてほぼない人たちが多いけど、SMAPは気さくにファンサしてくれるけど彼らはスーパースターなんだから。
そもそもお食事会で慎吾ちゃんが見えなかったとか不満を言ってる人は本当にファンなのだろうか?スマスマやいいともの観覧によく行ってた人たちは会えて当然と思っているのかもしれないけど、慎吾ちゃんが600人程度しか入らないホールでトークしてくれるのを聞ける、それもパリのホントに素敵な場所で、って夢のようなことじゃないの?ルーブル展示もパリでのお食事会ももう二度とないイベントだし。私は慎吾班ではないのだけど、日程が合えば最高の思い出になりそうなお食事会に参加するためにオフィシャルツアーで行きたかったわ。
ジャニーズ事務所も何年か前の嵐や今月は関ジャニのオフィシャルツアーも企画してて(V6とか他Gもやってたよね)、こういうツアーはコンサートを見に行くためのものだからパリツアーとは違うけど、ふつうの旅行社がやってる格安ツアーに比べるとかなり高めだよ。しかも、メンバーとのお食事会はもちろんないし。関ジャニのツアーはスペシャルグッズがとても豪華だったそうで、参加者のファンの方々の嬉しそうなツイが飛び交ってて、私も「よかったね」という気持ちになっていますが、お値段を見て比較するとパリオフィシャルツアーは、上で述べたように、安くてお買い得ではないとしても、ボッてはいないと思います。
私はオフィシャルツアーを全般におすすめしているわけではないです。それに今後SMAPメンバーが海外で何かやるとしても、ぜんぜん違うことをやると思うから北京もパリもほぼ参考にはならないと思う。ただ北京にしても、コンサートに行けることが保証されてるオフィシャルツアーは多くのファンの人たちにとってお金を出す価値があっただろうし、どうしても抜けられない用事がない限り慎吾ちゃんが来てくれることが予想されたお食事会付きのオフィシャルツアーも安くはなくても高くはなくて、どっちかというと良心的な値段だったのではないか、というのが私の感想です。
Yumey